心臓の健康を守るために!ホルター心電図検査(ハートノート)とは?
こんにちは、いとう内科クリニックです。
暑さも和らぎ、秋の気配を感じる季節となりました。この時期は、夏の疲れが出やすく、心身の健康に気を配ることが大切です。特に心臓の健康は見過ごされがちですが、定期的なチェックが長い目で見て非常に重要です。そこで今回は、日常生活を送りながら心臓の状態をしっかりと確認できる「ホルター心電図検査(Heartnote🄬)」についてご紹介します。
ホルター心電図検査は、24時間にわたって心臓の電気的な活動を記録する検査です。通常の心電図は短時間の測定であるため、一過性の不整脈や異常を見逃してしまうことがあります。しかし、ホルター心電図は日常生活を送りながら長時間記録することで、見逃されがちな異常を捉えることができます。検査中も通常通りの生活が可能で、仕事や日常活動に支障はありません。
ホルター心電図検査でわかること
ホルター心電図検査では、いろんな心臓の問題を発見できます。
・不整脈の検出
心臓のリズムが乱れる不整脈は、日常生活中に突然発生することがあります。この検査では、発作性の不整脈を含む様々なタイプの不整脈を記録できます。例えば、心房細動や心室性期外収縮などが含まれます。心拍数の異常(過剰な頻脈や徐脈)や、特定の薬剤の効果をモニタリングするためにも利用されます。
・虚血性変化の検出
心筋が一時的に酸素不足となる虚血は、狭心症や心筋梗塞のリスクを示唆します。ホルター心電図は、日常生活中に発生する虚血性のST変化を検出し、早期の診断と治療に役立てることが可能です。※補足事項 虚血性変化を正確に捉えるには通常の12誘導心電図が有用です。ホルター心電図は12誘導の中でも一部の誘導を検出しているので虚血性変化を必ず特定できるものではございません。
・失神・めまいの原因精査
めまいや失神の原因は非常に多岐にわたります。多くの失神は問題なく経過すると言われていますが、心臓が原因の失神(心原性失神)は生命に関わると言われています。心原性失神の原因の一つは不整脈なので、Holter心電図検査を失神の精密検査として行います。
検査の流れ
(1)検査準備
クリニックに来ていただき、小型の心電図記録装置を装着します。電極を胸部に貼り付け、その電極からのデータを記録する機械を身体に固定します。装置は小型で軽量のため、日常生活に影響を与えることはありません。
(2)日常生活を送る
検査中は通常通りの生活を送ります。ただし、入浴や激しい運動は避けてください。また、日常の活動や体調の変化を記録するために日記をつけることが推奨されます。これにより、後のデータ解析が容易になります。
(3)装置の取り外しと解析
検査が終了したらクリニックで装置を取り外し、記録されたデータを解析ソフトウェアで分析します。結果は後日、医師から説明があります。
こんな方は注意が必要
・皮膚トラブルを抱えている方
電極を貼り付ける部分に皮膚炎やアレルギーがある場合、皮膚の状態を悪化させる可能性があるため、検査を避けることが推奨されます。
・ペースメーカーを装着している方
ペースメーカー自体に心電図を記録する機能付きの機種があるため、Holter検査の前にペースメーカーの手術を行った主治医の先生にご相談することをお勧めします。
当院では、今までのHolter心電図検査だけではなく、コードレスHolter心電図「Heartnote🄬」を提供しています。
(特徴その1)長期間の記録が可能
ハートノートは通常1日の心電図を記録しますが、ご病状によって最大で1週間の心電図記録が可能です。これにより、長時間にわたる異常を捉えることができます。
(特徴その2)コンパクトで使いやすいデザイン
ハートノートは装着者が負担を感じないよう設計されたコンパクトなデバイスです。長時間の装着でも不快感が少なく、日常生活への影響を最小限に抑えます。
(特徴その3)検査機器の返却が簡単
今までのHolter検査は検査機器を貸し出していたのでクリニックに返却しにくることが必要でした。Heartnote🄬は、クリニックでお渡しする専用レターパックで返却します。返却のために通院する必要はなくお近くの郵便ポストへご投函ください。
よくある質問(Heartnote🄬)
Q1. 検査中に入浴できますか?
A1. シャワーや半身浴は可能です。完全にお湯に浸かると故障の可能性がございますのでおやめ下さい。
Q2. 検査結果はどのくらいでわかりますか?
A2. 通常、郵送や検査結果の解析に日数をいただいており、3週間程度を目安に、検査結果説明予約をしております。
Q.3 ハートノートはどのようにして装着しますか?
A.3 当院では看護師が装着いたします。
今後も皆さまの健康を第一に考え、役立つ情報を提供してまいります。
東福寺駅から徒歩5分 京都市東山区いとう内科クリニック 院長伊藤大輔